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月37万円の幻想
「ゆとりある老後には37万円必要」。お金に関する情報に敏感な方なら、聞いたことがあるかもしれません。この数字はどこから来ているのでしょうか。 この、37万円の根拠は、生命保険文化センターが調査した「生活保障に関する調査」のアンケート結果に基づいています。3年ごとに行われるこの調査ですが、平成16年度の調査結果では、37.9万円となっています。年度により多少の差はありますが、37万円から39万円あたりで安定しています。 しかし、このアンケート、実際の生活を踏まえたものではありません。対象は18歳から69歳と幅広くなっていますので、「なんとなく、このくらいかなあ」程度で数字があげられている可能性もあります。 しかも、この数字、質問は2本立てになっています。「夫婦2人で老後生活を送る上で必要と思われる最低日常生活費」「老後の最低日常生活費以外に必要と考える金額」の足し算結果が37.9万円であり、それぞれは、24.2万円、13.7万円となっています。 基本的に、必要な金額は、24万円と考える方が自然のような気がします。教育費もなく、住宅ローンも片付いた世代にとって、37万円はどう考えても多すぎるように思います。 もちろん、老後に備えて蓄えをしておくに越したことはありませんが、この数字を満足させたいがために個人年金保険などに加入する必要性はないといえるでしょう。
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2007年02月17日 03:19